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私と富士山③

母が富士山から石を持ち帰ってからずいぶん歳月が過ぎました

中学生だった私も24歳になっていました
その年の夏を前に、祖母が脳梗塞で入院しました
歳も歳だったので、それまでも何度か病院のお世話になっていましたが、
その時は、もともと小柄な祖母がみるみるうちに小さくなっていきました

それでも、快方に向かっていくことだけを信じていた夏の終り頃、
病院のいつもの大部屋に祖母の姿はありませんでした

集中治療室で、たくさんの装置につながれた祖母を見つけました
肺炎がひどく…「残念ですが、体力的にもうながくは…」
主治医の説明が他人事のように思えました、信じたくなかったのです


富士山の石…

富士山に石をかえしにいこう…
そうしたら、もしかしたら…

「こんな時に何を言ってるんや」
目の前では、家で祖母をそらへ送る準備が始まっていました
田舎の昔からある家なので動かさないと不便な家具などがたくさんあり、
病気の父は力仕事が難しいので、親戚たちが手伝ってくださってるような中だったので、
そう言われるのも当然のことでした

自分でもとんだワガママで、受け容れられるものではないと頭では解っていながら、
9月10日、家族の反対を押し切って出発しました

富士山の石のいわれどうこうなんて、本当はその場をしのぐ理由でしかなく、
その時もなお、私だけでも祖母はいてくれると信じていたい思いばかりあったので、
起こっている状況についていけない自分をどうにかしたかったのです
今起こっている現実から離れたい、そんな一心だったのです


家族の怒りの中、石を荷物に詰めていると
「行って来たってくれ、たのむわなぁ」
そう言ってそっと一人近づいてきたのが父でした
長年、散々祖母のことで私とけんかをしてきた父です

それだけに、おばあちゃんっ子の私の心の内を痛いほど解ってくれていたのかなぁ、
今振り返ると、そう思えます

(続く)
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